紅忠コイルセンター東北株式会社さま
紅忠コイルセンター東北株式会社さま
各種鋼板の加工販売を手掛ける宮城県登米市の紅忠コイルセンター東北さまでは、事業の要となる大型クレーンを日立製に更新しました。東北日立では、現場のクレーン操縦者の要望に応えたカスタマイズや、業務をできるだけ止めない施工日程調整など、さまざまな形で導入を支援しています。新たなクレーン導入後、操縦者は違和感なく使いこなしており、東北日立は保守においても業務停止を最小限に留めるサポートを提供しています。
設備の老朽化に伴い更新が必要だが、担当者の操作感を変えたくない
グループ環境方針に沿った省エネ化・高効率化などを進めたい
顧客に迷惑をかけないよう、自社の業務をできるだけ止めたくない
自社の業務の要となる設備であり、保守などでの停止もできるだけ避けたい
新技術を取り入れつつ操作系カスタマイズで担当者も満足
多様な技術革新を取り入れた新製品で省エネ化・高効率化を推進
設置工事と検査を年末年始に設定することで 迅速な稼働開始を実現
夜間や休日などにも対応する迅速なサポートで業務停止を最小限に
地域の顧客に合わせた設備ラインアップで事業を展開
紅忠コイルセンター東北は、鋼板の加工販売などを手掛けています。同社では、鉄鋼メーカーがロール状に巻き取った状態の「鋼板コイル」として出荷する薄板鋼板を在庫しておき、平坦な板材に加工、顧客の求める寸法に切り出すなどして出荷しています。
この業態はコイルセンターとも呼ばれ、大型レベラーと大型スリッターの2つの設備を持つのが一般的です。レベラーは鋼板コイルを平坦な鋼板に加工する装置、スリッターは鋼板コイルから幅の細い鋼板を切り出す装置です。このほかに、平坦にした鋼板から必要な寸法の板材を切り出すシャーリングなども、この業種では不可欠な設備です。取締役社長補佐の佐久間弘幸氏は、自社の特徴を以下のように説明しています。
「当社では大型スリッターは持たず、小型のミニスリッターのみです。その一方でシャーリングは14台と同業の中では台数が多く、加えて各種二次加工設備も数多く有しています。主な取引先であるOA機器メーカーの工場や、東北地方に数多い農業関連の機械・設備メーカーなどからはプレスや穴開けなどさまざまな二次加工を期待されるケースが多く、そうしたニーズに応えるべく、このような設備ラインアップを充実させてきました」
コイルセンターの業務では、鋼板の加工に使う設備の他にも、数々の機器や設備が使われます。その1つがクレーンです。重量のある鋼板を移動するために必須であり、数t吊から20t吊まで何基もの天井クレーンを使い分けています。中でも、鋼板コイルを運ぶ20t吊の大型クレーンは、コイルセンターの仕事の起点として重要な存在だと佐久間氏は言います。
「在庫ヤードからレベラーラインへ鋼板コイルを運ぶ大型クレーンは、大型レベラーと並んでコイルセンターにとって必須の設備です。コイルは1巻あたり最大20t近い重量にもなるため他の手段では運べません。この20tクレーンが止まるようなことがあれば、その後の全ての業務が滞ってしまいますし、ひいてはお客さまにご迷惑をおかけしてしまいます」
工場内では他にも、コンプレッサやベビコン、空調機、変圧器などの各種設備が必要です。こうした設備は次第に老朽化するため、たびたび改修や更新を行う必要があります。そして更新する際には、グループの環境方針に沿った省エネ化などを意識しつつ選定するようにしているといいます。
操縦者の要望に応える操作盤カスタムなど柔軟な対応が決め手に
紅忠コイルセンター東北では、コイルセンター事業の要ともいえる20t吊クレーンを、2018年末から2019年初にかけての年末年始で更新しています。この導入やアフターサポートを担っているのが東北日立です。
2018年の20t吊クレーン更新に際して、紅忠コイルセンター東北は複数社に見積もりを依頼し選定に臨みました。その結果、設置工事を含む費用、製品の機能や品質、アフターサービス体制などさまざまな条件を考慮して選ばれたのが東北日立です。その中でも選定の決め手となったのは、クレーン操縦者の要望に応える対応だったと森氏は言います。
「新しいモデルでは操作体系が変わってしまうため、クレーン操縦者からは既存のクレーンと同じような操作感にしてほしい要望がありました。これに応えてもらった唯一の企業が東北日立でした。新型ならではの省エネ性や安全性に関する機能などの要素はそのまま取り入れつつ、既存クレーンと同じ感覚で操作できるようにするという柔軟な対応に加え、コストやサポートなども評価して採用を決定しました。東北日立からはクレーンの製造所まで我々を招待してもらい、実際に組み立てている様子を見学できたことも安心感につながりました」
「自社の業務に重要な点を踏まえてくれる」安心感
森氏は、東北日立から導入した製品やサービスとそのサポート体制について、以下のように語っています。
「東北日立から導入したのは、機能性を重視して導入したクレーン4基(20t_1基・5t_3基)とホイスト1基(5t)、高い省エネを期待して導入したアモルファス変圧器、2023年に他社製から日立製に更新したコンプレッサ、コンプレッサの導入にあたっては、省エネ診断を実施し最適運用を重視した機種選定の為、高効率運用をを実現している上に、IoT機能も搭載している為、保守のタイミングが近づいたり、トラブルを検知したような場合には、当社の保全担当者などにメールで通知が届くのです。東北日立側の担当者にも同じ内容が通知されているので、見落としの可能性も減らせて安心ですし、保守サービスの日程相談なども話が早くて助かります」(森氏)
佐久間氏も東北日立を高く評価しており、以下のように語っています。
「東北日立は、当社の業務をできるだけ止めないようにと配慮してくれました。当社の設備にて何が重要かを把握しているため、例えば20t吊クレーンの修理対応は特に迅速で、夜間や連休前などのタイミングで来てもらったこともありました。もちろん製品やサービス全体として、日立グループという大手ならではの安心感もあります。グループ内に幅広い事業を抱えていてそれぞれ専門領域を持っていますし、東北日立はそのワンストップ窓口としてトータルに当社を見てくれます」
クレーン操縦者のニーズを満たし、日々の業務を支え続ける
クレーン設置工事は、紅忠コイルセンター東北が休業する年末年始に工事日程を設定したのはもちろん、稼働前に必要な検査も担当機関と密に調整して設置の翌日に実施することで、業務の中断期間を最小限に留めています。
「スケジュールはかなり頑張ってくれたと感じています。実際の工事も予定通りに進んで、現場施工した翌日に検査を受け、無事に稼働できました。また、施工に伴う問題が生じないよう、当社の在庫や仕掛かり品などには全て養生などをした上で取り組んでもらいました」(森氏)
2019年の年初から稼働を開始した日立の20t吊クレーンは、「既存の操作体系で」と要望していた操縦者から何の不満もなく、現在も業務を支え続けています。その後、紅忠コイルセンター東北では他の設備機器更新の際にも東北日立に相談し、クレーンやホイスト、コンプレッサやベビコン、変圧器などの更新でも次々に東北日立から調達しました。20t吊クレーンの納入で東北日立が示した柔軟な対応力や、製品の品質、設置工事も含むコストなどが総合的に高く評価されての結果です。また、日立の作業環境測定サービスも利用しています。
「作業環境測定サービスは、調べてみたら日立グループでも手掛けていると知ったので、依頼しました。そのサービス拠点が当社から近い多賀城市だったため、対応が早くて助かりました」(森氏)
紅忠コイルセンター東北株式会社
取締役社長補佐
佐久間 弘幸 氏
紅忠コイルセンター東北株式会社
製造部 部長
兼 製造2課 課長
森 輝彦 氏
東北日立による支援を活用して冷房設備のさらなる整備を計画
紅忠コイルセンター東北は今後も、宮城県という立地から県内をはじめ東北地方の製造業各社を意識して、顧客ニーズを踏まえた事業に取り組んでいくと佐久間氏は言います。
「基本的なことをしっかりやって、当社がきちんと納期通りに納められるという安心感を持ってもらうことが重要だと考えており、そのような体制を維持していきたいです。そのためには設備およびそのメンテナンスやサポートも重要なので、東北日立には引き続き期待しています」
また、当社では事業環境の変化に伴う新たな取引先にも目を向けています。
「例えば東北地方には自動車関連の企業もあり、当社ではそうした顧客の開拓にも取り組んでいますが、納期や要件は農業系の設備機器メーカーとは明らかに違うはずです。そうした新しい顧客ニーズにも対応できるよう、我々も体制を整えたり設備を更新していく必要があるので、東北日立には役立ちそうな新技術や新製品などの情報を引き続き提供いただきたいと思います」(佐久間氏)
「当社からみた東北日立を一言で表すなら、やはり『安心感』でしょう。導入した製品やサービスは、設置工事や保守サポート対応なども含め、全てに安心感があります。今後とも引き続きご協力いただきたいと考えてますし、担当者の後進育成をしていただいて、また次も代替わりをするくらいに長いお付き合いになれば幸いです」
青森県に拠点を構え、ホタテの出荷・加工を行う小田桐商事さまは、東北日立の支援のもとマイナス60度での連続自動凍結が可能なイータマックス冷凍システムを始めとするさまざまな工場設備を導入しています。
日本ファシリティ・ソリューションさま(以下、JFS)は、東京電力エナジーパートナー100%出資の企業として、効果保証付きの省エネルギーサービス「ESCOサービス」をはじめとする多彩なエネルギーサービスを法人組織に向けて提供している会社です。
製品に関するお問い合わせ、ご用命は最寄りの当社事業所までご連絡ください。