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事例紹介

ブリティッシュヒルズさま

宿泊施設の稼働を止めずに
冷房設備を一挙に導入・設置

事例紹介

ブリティッシュヒルズさま

宿泊施設の稼働を止めずに
冷房設備を一挙に導入・設置

「パスポートのいらない英国」のキャッチフレーズのもと、福島県岩瀬郡天栄村に展開されている中世英国様式の英語研修施設兼リゾートホテルを運営しているブリティッシュヒルズさま。同施設では近年における猛暑への対抗策として冷房設備の整備に乗り出し、東北日立に機器の導入と設置の工事を委託しました。結果として、施設の稼働を止めることなく、かつ建物の意匠への影響を最小限に抑えたかたちで、宿泊棟9棟とレストラン(パブ、アスコットティールームなど)へのエアコンの設置を2019年夏前の5カ月間で完了させました。この成果を受けて、他の施設における冷房設備の整備も東北日立の支援・サポートのもとで進めています。

課題と効果

課題

9棟の宿泊施設とレストランの冷房設備を整備する必要があった

2019年夏前の5カ月間で施設の稼働を止めずに冷房設備の整備を完了させたかった

小中学校への冷房設備の整備で品薄だったエアコンの調達を確実に行う必要があった

冷房設備の設置による施設の意匠への影響を最小限に抑えたかった

効果

2019年夏前の5カ月間で宿泊施設9棟と3つのレストランの冷房設備を完備

宿泊状況に応じた柔軟な工事の遂行により施設稼働を止めずに冷房設備の整備を完遂

東北日立の高い機器調達能力により必要台数のエアコンを滞りなく確保

施設の意匠に十分配慮した冷房設備の設置を実現

選定の経緯

設備施工と機器調達の能力の高さを理由に
東北日立に冷房設備の整備を委託

ブリティッシュヒルズは、神田外語大学や神田外語学院などを経営する学校法人佐野学園が、日本において「英国留学と同じ体験」ができる場として創設した施設です。英語研修施設とリゾートホテルの機能を併せ持ち、1994年に営業を開始。運営母体として株式会社ブリティッシュ・ヒルズ(以下、ブリティッシュヒルズ社)が設立され、同社は神田外語グループの一翼を担う組織として国際研修センター事業を手掛けています。

ブリティッシュヒルズの施設は福島県岩瀬郡天栄村に位置し、その標高は約1,000メートル。施設の敷地は東京ドーム5つ分に相当する7万3千坪と広大です。その敷地の中に、中世英国の建築様式をベースとする9棟の宿泊施設をはじめ、イングリッシュパブを含む3つのレストランや英国貴族の邸宅を忠実に再現した「マナーハウス(レセプション、キングスルーム、クイーンズルーム、研修室、図書室などを持つ施設)」、さらにはテニスコートなどが展開されています。

同施設では従来、立地が福島県という東北地域かつ標高が約1,000メートルという高地であることから、暖房設備は完備されていたものの冷房設備は整備されていませんでした。そのため、近年の猛暑の影響を受け、夏場における施設の快適性が低下していました。そこで、宿泊施設全棟と3つのレストランの冷房設備を一挙に整備するプロジェクトを立ち上げました。その実務を担う事業者として同社が選んだのが東北日立です。東北日立を選んだ理由について、ブリティッシュヒルズ 総務部 部長の吉田 聖作氏はこう振り返ります。

「東北日立の存在は、当時、電気設備周りでいろいろとアドバイスをいただいていた東北電力からの紹介で知りました。冷房設備の整備をお願いする候補は他にもありましたが、その中で東北日立を採用した大きな理由は、冷房設備に関する施工能力の高さと、その能力に基づいた顧客の要望への柔軟な対応力です」

ブリティッシュヒルズでは、伝統的な英国様式の建物を緻密に再現しているため、その宿泊施設やレストランは構造的に冷房機器(エアコン)の設置を想定したつくりになっていませんでした。そのため、配管が複雑になりがちであり、エアコンの設置には建物の意匠を損なわない配慮も必要とされました。

「冷房設備の整備は施設の稼働を止めずに行う必要があり、客室に空きができるタイミングを見計らいながら、エアコンの設置を段階的に進めなければなりませんでした。そうした設備施工に柔軟に対応しうる技量と意志を持つところは、東北日立以外に見当たりませんでした」と吉田氏。また、東北日立のエアコンの調達能力にも期待をかけたといいます。

「宿泊施設全棟とレストランの冷房設備の整備を2019年夏前に一挙の済ませようと考えていたのですが、その当時自治体による公立小中学校へのエアコンの配備が急ピッチで進められていて、エアコンがかなり品薄になっていました。それでも東北日立は我々が必要とする台数のエアコンを確保すると約束してくれました。それも同社を選んだ理由の1つです」

導入プロセス

客室の空き状況に合わせた施工により
5カ月間で冷房設備の整備を完了

ブリティッシュヒルズが冷房設備の整備に当てた期間は2019年2月から6月までの5カ月間です。

先の吉田氏の言葉にもあるとおり、この間、ブリティッシュヒルズの施設は稼働を続け、エアコンの設置工事は空きの状態になった客室から適宜進められました。この作業について吉田氏は次のように振り返ります。

「学校やオフィスビルでの冷房設備の設置では、休日をねらって計画的に進められますが、ブリティッシュヒルズの宿泊施設のような場所ではそれができず、東北日立には空きの状態になった客室から工事を進めてもらいました。この作業を進める中で、ブリティッシュヒルズでは、私のほかに客室調整の担当者や団体客の部屋割りを担当する人員などが一致協力しながら、客室の空き日を調整していきました」

ブリティッシュヒルズと東北日立との間では2週間に1度のサイクルで定期ミーティングを実施し、客室の空き日と工事計画の調整を図りました。

「東北日立には、その調整内容に基づきながらエアコンの設置工事を臨機応変かつ手早く進めていただきました。結果として、5カ月間という予定の工期ですべての作業を終えることができました」と吉田氏は語ります。

支援・サポート体制

東北日立の柔軟で“顧客に寄り添った”対応が
プロジェクトを成功へと導く

吉田氏は、冷房設備の整備を巡る東北日立の一連の支援・サポートを高く評価しています。

「ブリティッシュヒルズの施設は、福島県にある東北日立の拠点からそれほど近くなく、客室の空き状況に応じて工事の計画を立て、施工を管理するのはかなり大変だったと思います。それでも東北日立は我々の要望に常に寄り添いながら、すべての作業を滞りなく進めてくれました。その対応力や手厚い支援・サポートにはとても感心しました」

吉田氏は、東北日立の創意工夫と技量により、エアコンの設置による建物の意匠への影響も最小限に抑えられたと語ります。

「エアコンの配管や室外機の設置について、建物の意匠を損なわないかたちで行っていただけました。天井が吹き抜けているレストランには吊り下げ型のエアコンをうまく設置していただき、意匠への負の影響はほとんどありません。この辺りにも顧客の要望・要求に対する同社の対応力の高さを感じています」

導入の効果

宿泊客の満足度を向上させ
整備後の設備への保守・障害対応も迅速に

吉田氏は、東北日立による冷房設備の整備について「柔軟で顧客に寄り添った対応によって計画どおりに冷房設備の整備を完了でき、施設の快適性が上がったことが一番の効果です。これにより、夏場の暑さのせいで寝苦しさや過ごし難さを感じるお客さまが出る心配がなくなりました」と評価します。

また、東北日立では冷房設備の整備と併せて各棟のエアコンの運転をそれぞれ集中的に管理する仕組みを提供しました。それによって各部屋のエアコンの運転を簡単に制御できるようになり、管理業務の効率化や電力消費の適正化につながっています。さらに、吉田氏は冷房設備に対する東北日立の保守・障害対応も品質が高いと評価します。

「近年では、地球温暖化や気候変動の影響から、ゲリラ豪雨や落雷のリスクが高まっています。実際に、冷房設備の整備を終えた直後に落雷の被害に遭い、エアコンの基盤が壊れるという事態に見舞われました。その際にも、東北日立の担当者がすぐに基盤交換の手配をかけてくれて、問題を解決してくれました。そのサポート品質の高さに触れ、東北日立に仕事を依頼して正解だったと改めて思いました」

お客さまプロフィール

企業名
株式会社ブリティッシュ・ヒルズ
設立
2002年3月(施設の営業開始は1994年7月)
従業員数
110名(2024年4月1日現在)
代表者
野澤 肇
事業内容
学校法人佐野学園が100%出資する企業として、福島県岩瀬郡天栄村にある大規模研修・宿泊設備(ブリティッシュヒルズ)を通じ、国際研修センター事業を展開
  • 株式会社ブリティッシュ・ヒルズ
    総務部 部長
    吉田 聖作 氏

今後の予定

東北日立による支援・サービスを活用し
冷房設備のさらなる整備を計画

ブリティッシュヒルズでは、施設における冷房設備の整備に引き続き取り組んでおり、東北日立の継続的な支援・サポートに期待を寄せています。

「先の整備では、客室やレストランなど特定の室内・施設内での冷房を主眼にして進めましたが、今後は廊下などの共用部分の冷房や、冷気を客室から無駄に逃がさないための運用の効率化をどう実現するかにフォーカスを当てながら、東北日立に支援、提案をお願いしています。また、従業員が働きやすい環境づくりをめざして、事務所や作業場、さらには職員宿舎での冷房設備も整えていく計画です。その取り組みに対しても東北日立の変わらぬ支援・サポートを期待しています」

こうしたお客さまのご期待に沿えるよう、東北日立ではこれからもお客さまに寄り添ったソリューションの提供に注力してまいります。

お客さまからのメッセージ

「ブリティッシュヒルズの施設は、建物の構造上、冷房設備の配管工事が複雑になるうえに、エアコンの設置工事を客室の空き日に合わせて行わなければならないという難しさがありました。そんな中でも東北日立には、設備の設計から施工の管理に至るまで、我々の要望にさまざまに応えていただきました。結果として、予定どおりに冷房設備を稼働させることができ、大変感謝しています」

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